ベンチマーク
CI による自動ベンチマーク結果です。
環境: Proxmox VM, i9-13900H, 4 vCPU(ピニング), Ubuntu 24.04
コミットごとの結果
main へのプッシュごとに実行されるベンチマーク。
ハイブリッド TCP レーン集約(v0.9.0)
対称 2×100 Mbit / 25 ms、TCP 上り、iperf3 -P {1,2,4,8,16}、3 回。
ハイブリッドの TCP ストリームレーンはクライアント側で TCP を終端し、順序保証つきの QUIC STREAM で中継します。そのため単一フローでも両パスを集約でき、全ストリーム数で ~187 Mbps(200 Mbps 集約上限の約 93 %)に到達します。一方、生のマルチパス(データグラムトンネリング)は単一フローがパス間の並べ替えでバックオフするため、並列ストリームが増えて初めて追いつきます(WLB -P 1:96 → 187 Mbps、+95 %)。


非対称パス — 同じベンチを非対称 A = 300 Mbit / 10 ms + B = 80 Mbit / 30 ms(集約 380 Mbps)で実施。ハイブリッド ON は非対称パスでも集約を飽和させ、-P ≥ 2 で 350–357 Mbps(380 Mbps の約 93 %)に到達します。一方、生のマルチパスはここでは追いつききれません。WLB はパス間の並べ替えペナルティ(RTT 20 ms と 60 ms の差)により 16 ストリームでも 330 Mbps で頭打ちになり、MinRTT は cwnd が詰まったときしか遅い側へあふれない設計のため、ほぼ高速パス単独(~275 Mbps)に留まります。そのため対称構成と異なり、レーンの利得は全ストリーム数で持続します:MinRTT +29–35 %、WLB +26 %(-P 1)→ +7 %(-P 16)。


SRT ライブ配信
エミュレートした劣悪回線(netns)上の SRT 伝送。mqvpn はデフォルト設定(WLB スケジューラ、BBR v2)+ SRT 受信側 lossmaxttl=32。
弱い回線・ロスの多い回線でも、2 本束ねることで視聴に耐えない SRT 配信が安定します。以下は各アップリンクが 6 Mbit しか出ない環境に 8 Mbps の FHD 配信を流した比較 — 単一回線(左)と、同じ 2 回線を mqvpn で束ねた場合(右):
| シナリオ | 単一回線(direct) | mqvpn(2 パス) |
|---|---|---|
| 帯域不足(8 Mbps FHD を 2 × 6 Mbit で) | VMAF 8.6、フリーズ 1.2 秒 | VMAF 87.7、フリーズ 0 秒 |
| 単一回線では収まらないレート(120 Mbps を 2 × 100 Mbit で) | ストリームロス 31.5 % | ストリームロス 0.06 % |
| デュアルセルラー(40 + 30 Mbit のロスあり回線に 42 Mbps) | ストリームロス 20–40 % | ストリームロス 0.9 % |
VMAF:体感画質スコア(0–100、高いほど良い)。
フルレポートと比較動画: bench_results/srt/